家庭教師のAXISってどうなの?経験者に聞いた実態調査

「大学生のうちに資格を取得して就職活動に繋げたい」「大学の専攻以外の分野も学んでみたい」と考える方も多いのではないでしょうか。

AXISの特徴

AXISは個別指導専門の塾であり、教室での個別指導や家庭教師、オンライン家庭教師をしています。AXISはWAOコーポレーションの事業の一つであり、能開ゼミナールなども展開しています。また、WAOコーポレーションは映画など多岐に渡り教育に力を注いでいる会社です。

特徴①全国展開する大手の塾であること

個人経営の塾とは多くの点で異なります。

まず、講師の育成に力を注いでいることです。生徒への指導方法や教室の運営方法などをオンライン上で学ばなければいけません。また、講師間でもトラブルを招かないようにするためのマニュアル等も存在しています。

このようなコンプライアンス順守のための指導者講習の動画を視聴した後には、オンラインでの小テストや塾長による口頭試問があります。この小テストは合格点を取るために何度も受ける必要があります。

やはり、大手ですので、講師が問題を起こすのを恐れているそうです。

次にWAOコーポレーション独自のホームページがあり、オンライン家庭教師などをする場合にはこれに授業開始時間を記録する必要があります。

また、前述した、オンライン上での指導者講習もこのホームページで行われます。たまに、このホームページを用いて動画の視聴をしないといけないので、機械音痴の方は少し辛いかもしれません。

特徴②指導マニュアル等はあまりなく、講師に一任されること

オンライン家庭教師の場合は事前に渡した問題を生徒が解いてきて、その問題を解説するという流れなので、授業はシンプルでマニュアルも特にありません。

ただ、教え方や詳しい解説は事前に与えられないため、事前に予習する必要があります。 家庭教師の場合は、生徒がなにをするのかを決めて授業が始まります。自主性のある生徒でしたら、それに合わせて授業をすればいいのです。

しかし、学習習慣の確立していない生徒には事前に教材を準備する必要があります。初めて塾講師をする人や、受験から長く遠ざかっている人には難しいかもしれません。

特徴③サービス残業があること

まず初めに、少なからずサービス残業があります。これは多くの塾でも同じことが言えると思います。

これは後述するAXISの時給相場でも述べますが、給料は時給ではなく1コマ〇〇円と決まっています。 そのため、居酒屋バイトのようなタイムカードはなく、授業の後に生徒と雑談したり、保護者の方の相談を受けても時給は発生しません。さらには、移動時間や自宅で予習をする時間も一切時給が発生しません。 ただ、これは多くの塾でも言えることであり、塾講師をする以上は仕方ないことなのかもしれません。これに目をつむれる人でないとフラストレーションが溜まるかもしれません。

目次

AXISの時給相場

所属するAXISの地域や講師の在籍大学次第により時給は大きく変わると思われます。 筆者の住んでいる地域の最低賃金はおおよそ800円であり、AXISでは時給が1200でした。

1コマ80分ですので、1コマあたり1600円となります。また、試験監督や入学試験会場での応援などの雑用、オンライン上での指導者講習動画の視聴は最低賃金となります。 また、こういった雑用は基本的には断れません。また、源泉徴収もあるため、実際に貰える金額より少し減ります。 給料日ですが毎月20日です。例えば11月分の給料は12月20日に講師が指定した銀行口座に振り込まれます。

AXISが向いている人はどんな人?

勉強を教える仕事ですので、当たり前ですが、一定以上の受験の知識と学力が必要になります。

また、成績の悪い生徒に対して、根気強く指導することも必要になります。

これは、AXISに関わらずどのような塾でも同じようなことが言えるのではないでしょうか。その中でも、AXISに向いている人はどんな人なのか紹介していきます。

コミュニケーション能力の高い人

家庭教師をするためには基礎学力だけでなく、多くの能力が必要とされます。その一つがコミュニケーション能力だと思います。

AXISには科目指導のマニュアルが充実しているわけではないです。そのため、授業で何を伝えるかを自分で考える必要があり、それを言語化して生徒に伝えなければなりません。さらには、生徒の短期〜長期にかけての学習プランや進路を一緒に考える必要もあります。

また、家庭を訪問する必要があるので、保護者とのコミュニケーションもとる必要があります。その時に、コミュニケーション能力が低いと、保護者からの信頼が得られません。 こういった点から、コミュニケーション能力の高い人にお勧めと言えます。

移動手段がある人

公共交通機関の発達している地域では問題ないですが、地方では自動車を持っている人の方が優遇されます。

正確には車を持っている人は紹介できる生徒の幅が広がるので、受け持てる生徒が増えます。特に筆者のように雪国に住んでいる人は、家庭を訪問するのに車は必須です。

まれに、自宅の近くの家庭を紹介されるので、その時は大丈夫なのですが、多くの場合はそういったことはありません。

特殊な能力を持ち、長距離を自転車や徒歩で移動できる方でしたら問題ありませんが、地方で講師をする場合は、車を持っている人がいいと考えられます。

車がない場合は、教室型の塾で講師をするのが無難です。

あまり稼がなくていい人

一般的に塾講師は、多くても週2、3コマ程度しか授業を持てないです。

これは月に15000円程度しか稼げないことを意味します。

一般的に居酒屋のバイトや採点バイトは空いている時間を全てバイトにまわすといったことは出来ますが、塾講師や家庭教師は出来ません。

ですので、「稼ぎたい」と思っている場合は、家庭教師や塾講師をするのは効率的だと言えません。

これはAXISでも同じことが言えます。ただ、大学が忙しく時間がない人や他のバイトと掛け持ちする人であればお勧めできます。筆者もAXISでの家庭教師意外にも他の塾でも働いています。

長期休暇で効率よく稼ぎたい人

塾講師は稼げないと前述しましたが、夏休み・冬休みなどの長期休暇は例外です。

この期間は夏期講習や冬季講習が開校され、1〜2週間で多くの授業が詰め込まれます。

これにより普段の倍以上の授業を受け持つことも可能になります。さらには、他の講師の帰省などにより、普段教えない生徒の授業も受け持つこともあります。

ですので、実家生や長期休暇に予定のない方にはお勧めできます。ただ、これは他の業種でも同じことが言えるかもしれません。

熱意のある人

当たり前ですが、一人の人生がかかっている場面での仕事ですので、熱意がある人でなければいけません。

生徒にはやる気のない日もありますが、そのような日には生徒のやる気を出させなければいけません。

宿題をやらない生徒であっても見捨てない情熱が必要です。

筆者自身もやる気のない生徒に何度か出会い、私自身のやる気が削がれる場面がありましたが、生徒を思い、持ち堪えました。

また、授業外で生徒の人生相談や保護者からの相談を受けることもあるので、それに対して真摯に対応する必要があります。そういって意味でも熱意のある人にお勧めだと言えます。

AXISで家庭教師のバイトをした感想や評判は?

周りのAXISの講師を見ると、多くの人が長期間勤めているので、大きな不満はないと感じます。一番大きな問題はサービス残業があることだと思いますが、この問題はどの塾でもあることですので、みんな我慢しているのかもしれません。

実際に指導しての感想

私自身はこの仕事をしていて良かったなと感じています。休みは比較的取りやすいですし、サービス業のように苦情や客との上下関係といったストレスが溜まることはありません。

また、面倒臭い上司といった人も存在しません。さらには、自主的に授業をすることができ、自分で考えて授業を展開できることも魅力だと感じました。

ただ、生徒が紹介されるまでの期間が長いのはデメリットです。

講師として登録されるのは指導者講習を完了した人だけで、その間は最低賃金で拘束されるのは少し嫌でした。ただ、大手の塾ではコンプライアンスを重視するのは仕方ないですし、コンプライアンスを知ることができ良かったとも感じています。

私自身は1年ほどAXISで指導しましたが、これからも続けていきたいと考えています。

AXISに応募する条件

求人募集サイトで応募があれば、まずはそれに応募する必要があります。

その上で、高校3年生に対しても指導をする必要があるため、ある程度の自信と実力がなければ応募をするのはやめた方がいいと感じます。

求人サイトでAXISが求める条件は明記されていませんが、筆者が感じた講師としての条件を以下に書いていきます。

学力

面接のタイミングで、数学または英語の試験が課されます。

このレベルは共通テストレベルですので、受験直後の志望者でしたら難しいものではないと感じます。

数学か英語のどちらを受験するかは選ぶことができると聞いていましたが、筆者の場合は面接を受けるタイミングで英語を受けてほしいと言われました。

また、自分が担当している科目は数学と化学なので、この試験の目的は講師としてのレベルを測るものではなかったのかもしれません。

面接では受験生の時の共通テストの点数(筆者はセンターの得点を聞かれました)を聞かれるので、こちらの方が重視されているのかもしれません。

面接

多くのアルバイトでも面接がありますがAXISでもありました。その時に聞かれたのは、苦手科目の克服法と志望理由です。

何か特別な答えを期待されている訳ではないと思います。

苦手科目の克服方法を聞かれた場合は、「一つの問題集をやり抜いた」や「基本的な問題を解けるようにした」など当たり障りのない答えで大丈夫だと思います。

志望理由は企業理念や教室の目標など知らなくても大丈夫です。

「勉強を教えることが夢だった」などのように普通に受け答えをすれば大丈夫だと思います。 他にも何か聞かれるかもしれませんが、『変な人』でなければ、あるいはバレなければ大丈夫です。

AXISで家庭教師として勤務するまでの流れ

一般的なアルバイトのように、面接してからの採用になります。その面接の時には学力試験もあります。

また、採用されてから生徒の紹介がされるのは、時期にもよりますが2、3週間後です。

また、生徒を紹介される前には、指導者講習の動画を視聴する必要があります。

面接〜採用

求人募集サイトで応募すると、メールや電話で連絡が来ます。

そのタイミングで面接の段取りをします。その後、教室で面接と採用試験があり、採用であれば10日後くらいに連絡がきます。これは、他の面接者との折り合いもあるので、もし不採用になっても不運だと思ってください。

筆者自身もいくつかの塾講師や家庭教師で不採用となりました。

採用の連絡があると、その時に次に来塾する日程が決まります。そこから指導者講習が始まります。指導者登録では様々なコンプライアンスに遵守について学びます。

生徒への向き合い方や授業の進行、情報管理などについて学びます。

講師登録〜生徒紹介

2週間ほどの指導者講習を完了したら、模擬授業をすることで講師として登録されます。

また、オンライン家庭教師としても働きたい方は、オンライン講師の講習を受ける必要もあります。この時期からは塾長とはLINEで連絡を取り、塾のグループLINEにも加入します。

生徒は塾から紹介され、連絡も塾が仲介して行われます。生徒やその両親と直接連絡を取ることはご法度だそうです。

紹介される生徒が決まれば、塾長との生徒の指導方針の相談をします。また、必要な場合は、プリント教材や教科書を渡されます。

勉強が苦手な生徒に対しては学習計画を一緒に考えます。

生徒指導

生徒を紹介された後は、一度サンプルで授業をします。その授業で生徒側が納得すれば毎週授業する流れになります。2人目以降の生徒も同様の流れで進んでいきます。

ほとんどの講師は2、3人の生徒を担当しているように思いますが、1年目や卒業間近の講師は受け持つ生徒が少なくなります。

AXISはどうやって紹介がくるの?

指導者講習と模擬授業を終えた場合、後は待つしかありません。講師が辞めるか、生徒が増えるといったことがない限り生徒が紹介されることはありません。

紹介できる生徒があれば、LINEを通じて塾長から連絡が来ます。その連絡を気長に待つしかありません。

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