「家庭教師のあすなろ」は指導対象家庭にも、家庭教師にも優しい会社です。
家庭教師として働きたい人には、自信を持っておすすめできます。
家庭教師あすなろの時給、給料について
時給、給料については、割と恵まれている部類でした。
交通費などもきちんと支給されます。
・時給はいくら?
基本的には時給2,000円です。
普通のアルバイトと比較すれば、3倍近い違いがあります。
ただし高校生への指導・兄弟姉妹を同時に指導する場合、時給2,250円となっています。
・指導経験や学歴によって時給は変わる?
指導経験や学歴によって時給が変わるという制度は存在しません。
ただし指導経験が豊富、高学歴ということなら、優先して案件を回してもらえる部分はあります。
ただし「学歴が低いと、案件を回してもらいづらい」部分はありました。
具体的には日東駒専・産近甲龍佛以下のレベルだと、「回したくないなぁ……」と思われるでしょう。
・交通費は支給される?
交通費については原則、支給されます。
ただしあまりにも距離が離れていると、一部実費になってしまうかもしれません。
交通費を実費で負担していると時給効率が悪くなってしまうので、注意してください。
ちなみに交通費の支給対象となるのは、
- 電車賃
- バス代
- ガソリン代
などです。
ただし、どうしても緊急でご家庭へ向かわなければいけない場合、タクシー代が支給されたケースもありました。
・給料の受け取り方(手渡し、振込など)
基本的には振り込みです。
まれに手渡しを希望する人もいましたが、心斎橋の事務所まで出てこないといけないので、本当に数人しかいませんでした。
家庭教師あすなろの案件について
続いて、案件について解説します。
案件についてはやや不自由があるかもしれません。
・紹介された案件数
3件の紹介を受けています。
中学一年生・女の子・発達障害(軽度の自閉症)
中学三年生・男の子・偏差値40程度
中学一年生・男の子・発達障害(ADHD)
「家庭教師のあすなろ」は発達障害がある児童への指導に力を入れています。
よって、発達障害の児童を紹介されるケースがやや多くなるはずです。
・案件を紹介されるまでの期間
おそらく、平均で1ヶ月程度はかかると考えたほうがよいでしょう。
基本的に「生徒の数<家庭教師の数」なので、「案件がたくさん来てしょうがない」ということはありません。
一方で、家庭教師として登録後、2日くらいで案件を紹介しているケースも。
ただ、「学歴が高いから」「よい先生だから」といった理由があるわけではありません。
「その人が、家庭教師不足のエリアに住んでいる(通っている)から、すぐに案件が回った」というところです。
・自分からも案件を探せる・閲覧できる?
自分から案件を探すことはできません。
基本的には事務所からの連絡が来ることを待つ、というスタンスです。
・生徒の希望は出せるか?(小学生を指導したい等)
指導において希望を伝えること自体は可能です。
ただし「小学生は”NG”」というような、”拒否”の希望を出してしまうと案件が紹介されづらくなるので、おすすめできません。
とはいえ、指導中に「どうしても生徒と合わない」と感じたなら、交代をお願いすることは可能です。
ただし、内部にいる中で聞かれる「交代したい」と願い出る理由は、
- 何度会っても、生徒がなついてくれない
- 保護者が成績について無理な要求をしてくる
- 生徒がまったくやる気にならない、
- 生徒が指導開始時におらず、キャンセルされる
など、「事務所側の人間から見ても、先生には落ち度がない」ものばかりです。
単純に好き嫌いで交代を願い出る先生は、ほとんどいませんでした。
・勤務地、教科、曜日など希望だせる?
3つとも希望を出すことが可能です。
ただし勤務地、教科、曜日が希望とそぐわない案件を打診してくるケースはあります。
・紹介の方法(TEL、メール等)
紹介についてはTELとメールが用意されています。
TELが来るとしたら、おおむね13時〜21時あたりです。
メールは、基本的に放っておいたらしょっちゅう届きます。
家庭教師あすなろの面接や研修について
面接や研修については、時間はかかるものの充実していたと言えます。
初心者でも安心して働ける体制です。
・内容や所要時間
内容は、
- 「所定のテキストを使った指導方法」
- 「ルールやシステムの説明」
- 「諸注意」
といった形です。
研修は「DVDを視聴する」「事務員が口頭で説明する」という形を交互に進めるようなイメージ。
所要時間は3〜4時間程度です。
・学力テスト等の有無
学力テストはありません。
ただし、「研修で教えられた内容を理解できているかチェックするテスト」が行われています。
きちんと研修内容を聞いていて、なおかつ常識が分かっていれば、基本的には合格できます。
・準備しておくと良いこと等
基本的に家庭教師にはモラルとマナーを求める傾向が強くあります。
よって、社会人として恥ずかしくない態度が取れるように準備しておきましょう。
特に遅刻や忘れ物などがあると、「バツをつける(案件を紹介してはいけない家庭教師)」として登録されることもありました。
とにかく「当たり前のことを当たり前にやる」というのが大切です。
・研修の内容は十分だったか?(指導方法や接し方等)
研修の内容は十分だったと思います。
指導方法についても、
- テキストの使い方
- あいさつの仕方
- 打ち解けられる方法
- 褒め方・叱り方
- 声のトーン
など、細かくレクチャーするものでした。
私が「あすなろ」にいた頃はありませんでしたが、「ビジネスマナーを指導する」という研修内容も、現在では盛り込まれているようです。
家庭教師あすなろの指導について
指導については、家庭ごとで異なる部分があります。
ただし、基本的に一貫している部分をお伝えすることは可能です。
・指導時間、教科
指導時間は、基本的に60分・90分・120分のいずれかです。
ただし60分という指導時間については、「ほとんど存在しない」と考えて問題ありません。
もっとも多いのが90分で、たまに120分を見かけるといったところ。
教科については、家庭ごとで異なりますが、最大で5教科です。
副教科を教えることはまずあり得ません。
・指導テキストの有無
基本的に「ホームメイトスタディ」など、独自の指導テキストを使います。
ホームメイトスタディがない場合は、教科書や参考書などを中心に、指導していく仕組みです。
ホームメイトスタディは易しいテキストなので、基本的に教えやすいはずです。
家庭教師あすなろの授業以外に行っていたこと
授業以外でも、家庭教師側でやるべきことがいくつかあります。
「やるべきことをやっているかどうか?」は、事務所内部でもかなり注意深く見られていることを覚えておいてください。
・家庭との報告書の有無
家庭に対して、「指導報告書」や「指導予定表」という書類を提出する必要があります。
・保護者とのコミュニケーション
保護者と家庭教師のあすなろは、いつでもTELでコミュニケーションが取れます。
また指導期間中も、「あすなろ」から保護者へフォローTELが定期的にかけられていました。
ごくごくまれに、フォローTELで先生への不満が述べられることもあります。
ただし私が知る限り、滅多には聞かれませんでした。
・センター本部に連絡・報告するタイミングや内容
月末に指導報告書を提出します。
指導報告書の出来栄えは、「追加で案件を紹介するか否か」を決めるうえで大切な判断材料になります。
指導を経てどんな変化があったのか、詳しく記載するようにしましょう。
・指導前の準備は必要か?
「指導カルテ」という書類がもらえるので、それをよく読んでおく必要はあります。
指導カルテには、
- 現在の成績
- 苦手分野
- 性格
- 注意事項
などが記載されており、とても重要な書類です。
「あすなろ」は基本的に指導カルテで、家庭とのすり合わせをしています。
よって指導カルテにはきちんと目を通しておかなければなりません。
また、指導カルテには「絶対にNGな言動」などが注意事項として記載されている場合も。
確認せずに注意事項を破ると大問題なので、注意してください。
家庭教師のセンター本部のサポート体制について
「家庭教師のあすなろ」は、サポート体制もしっかりしている部類です。
基本的に困らされることはありません。
・バイトする上で助かったこと
事務所が家庭と良好な関係を築けるように努力しているというのが大きかったです。
事務所は、定期的に家庭へ電話連絡し、何か問題や不満がないか確認しています。
要するに「家庭教師のあすなろ」自体が家庭から評価されるので、そのついでで自分も高く評価されるように感じられました。
・スタッフの対応の満足度、不安に思ったこと
内側から見る限り、とても常識的な対応です。
家庭教師に対しては、かなり丁重な扱いを実施しています。
年上の事務員も、家庭教師のことを「先生」と呼ぶなどしていて、こちらが恐縮するくらいでした。
まとめ【バイト経験者が語るアドバイス】
最後に、「家庭教師のあすなろ」で働く人へ、アドバイスを送ります。
面接を受ける前に、ぜひ読んでもらえればと思います。
・おすすめポイント
やはり、時給が高いのが最大のおすすめポイントです。
また家庭教師への研修や教育、サポートもしっかりしているので、安心して働けます。
生徒のレベルもさほど高くはないので、こちらが困ってしまうケースはほとんどありません。
案件さえ見つけてしまえば、とても働きやすいはずです。
・おすすめできないポイント
「案件が多くない」というのが気になるところです。
特に大阪市から離れれば離れるほど、紹介される案件は少なくなります。
また、複数案件を並行するのも少し難しいかもしれません。
内部から見て、複数案件を並行している家庭教師は相当限られていました。
「あすなろ」だけではなく、他の家庭教師派遣会社も利用しておいたほうがよいでしょう。
・家庭教師が初めての人でも安心か?
初めての人でも安心できる部類だと思います。
先ほども触れましたが、研修がしっかりしているので、あまり困ることはありません。
また、基本的に「成績が落ち込んでいる子」を対象としている家庭教師派遣会社なので、「教える内容が難しすぎる」ということもないはずです。
ただし、ADHD、ADDを持っている生徒さんもいます。
発達障害に対する理解を持って接することが求められるでしょう。
これは指導開始前に、症状や対処法について教えてもらえます。
・やりがいや就活等で役立った点
「生徒や保護者に喜んでもらえる」のは、個人的にはやりがいを感じられました。
指導法が優れているので、それを実践しているだけで結果的に感謝されます。
ただし、就活で役立ったかどうかと言われれば微妙なところです。
教育業界に進む人なら役立つかもしれませんが、そうでなければ面接でのエピソードとしては役立ちません。